2003年10月17日

原告本人尋問(第18回口頭弁論)

原告の本人尋問が行われました。
140分の主尋問、50分の反対尋問でした。
加藤さんは、解雇事由が存しないこと、聖母の家に連綿と続く利用者に対する人権侵害、聖母の家管理者が加藤さんたちの活動を嫌悪して嫌がらせを行った事実について具体的に証言しました。
そして最後に本人尋問を終えるにあたっての心境について証言しました。

本人尋問を終えるにあたって

2003(平成15)年10月17日
津地方裁判所四日市支部 御中
                 原 告 本 人   加 藤  光二 

冒頭でも言いましたが、被告は今回、「労災保険給付請求書の取り下げ申請書」の署名が、Y証人本人のものかどうかに焦点を当てた「鑑定書」を提出してきました。しかし、Yさんは、署名が自分の字であることは認めています。取り下げ書は、被告自身が切り貼りして偽造した事は被告自身が一番よく分かっていた筈です。コピーで署名の切り貼りは容易です。切り貼りがあるかないかについて鑑定していない鑑定書は、嘘で嘘を重ねるだけでなく、全く意味の無い鑑定書です。
被告は本来施設利用者の福祉向上に使うべき何十万円という大金を、全く意味のないことに使って、どぶに捨てたのです。
被告は、このような無駄金を使う一方、施設は老朽化し、今に至っても防災も不完全です。賞味期限が切れ色の変ったジュースをもったいないということで、おやつに出し、平気で利用者に飲ませています。
公費を600万円つぎ込んだパン工場も放置して憚るところがありません。
更に、被告は、人権を擁護しようとする私たちを排除しようとする一方、まるで「収容所」としか思えない入浴状況や「やくざ」が脅しているとしか思えないような食事状況を容認しています。
今言った人権侵害は全て証拠として提出しましたが、聖母の家は今や惨憺たる状況です。
改めて誓って申し上げますが、私が今まで述べたことは全て真実のことです。
私が、福祉の仕事をしようと思い、聖母の家に就職して30年近くが経ちました。
小さかった人が今はもう中年にさしかかる大人です。私にはこの長い年月付き合い、ともに成長させてもらった利用者一人一人の顔が浮びその悲鳴が聞こえてきます。
先程述べましたように施設利用者の悲鳴は、施設管理者の心に届いていません。
又、保護者も内心は我が子に関し、心を痛めながら、被告施設の言いなりにならざるを得ません。
三重県も、被告施設に問題があることを認め、判決に注目はしていますが、裁判係争中ということで動こうとはしません。
私は言葉のない人も多い障害者のこの悲鳴に答えるため、どうしても聖母の家に戻りたいのです。
私に、本来の福祉をさせてください。心からお願いします。
                                    以 上

投稿者 user1 : 2003年10月17日 11:40